Microsoft Windows系Oracleデータベースの前提条件

    Microsoft Windows系Oracleデータベースの前提条件


    記事の要約

    Windows系OSで動作するOracleデータベースには、以下の前提条件があります。

    ※ID管理が〇になっている項目は、ID管理の機能の前提条件になります。ログが〇になっている項目は、アクセスログ管理のログ自動収集機能、または、ログ自動収集機能で収集したアクセスログ(ログインログ・ログアウトログ・suログ・ログイン失敗ログ)で出力するレポートの前提条件になります。

    No

    条件

    対象機能

    ID

    ログ

    1

    Oracleデータベースが動作しているOSが、Windowsサーバの前提条件『Windows系ターゲットの前提条件』のログ収集の条件を満たしている事。

    -

    2

    Oracleデータベース監査ログがWindowsイベントログ(アプリケーション)に出力されている事。

    詳細は『Oracleデータベース監査ログの出力設定(Windows)』を参照してください。

    ※「統合監査モード」を利用している場合は上記手順を実施してもOracleデータベース監査ログがWindowsイベントログ(アプリケーション)に出力されない事があります。
    「統合監査モード」でOracleデータベース監査ログをWindowsイベントログ(アプリケーション)に出力する方法についてはOracle社に問い合わせてください。

    -

    3

    Windowsイベントログ(アプリケーション)のローテート設定が下記どちらかの条件を満たしている事。

    • 必要に応じてイベントを上書きする(最も古いイベントから)
    • イベントを上書きしないでログをアーカイブする

    ※Windows Server 2019 / Windows 10で「イベントを上書きしないでログをアーカイブする」の設定をした場合に、イベントログが「最大ログサイズ」になってもアーカイブされず、新たなイベントログが記録されないという事象が確認されています。該当のOSで「イベントを上書きしないでログをアーカイブする」の設定をした場合は、正常にイベントログがアーカイブされる事を確認してください。

    -

    4

    Windowsイベントログ(アプリケーション)のローテート設定が「必要に応じてイベントを上書きする(最も古いイベントから)」になっている場合は、下記の設定になっている事。

    • メンテナンスなどのサーバ停止で、ログの収集が出来ない期間を考慮して、最低2日分のログが上書きされずに蓄積出来る「最大ログサイズ」が設定されている事

    -

    5

    Windows イベントログ(アプリケーション)のローテート設定が「イベントを上書きしないでログをアーカイブする」になっている場合は、下記の設定になっている事。

    • アーカイブの頻度は2日以上になる「最大ログサイズ」が設定されている事。
    • イベントログのプロパティにある「ログのパス」で指定されているファイルのフォルダが、共有フォルダになっている事。
    • 共有フォルダにOracleデータベースが動作しているOSのログ収集用アカウントのアクセス権(読み込み)を設定している事。
    • 冗長構成のOracleデータベースの各ノードから、アーカイブされたイベントログを収集する場合は、各ノード間の共有フォルダのログファイルパスがIPアドレス・ホスト名部分を除いて同一になっている事。

    -

    Oracleデータベース監査ログの出力設定(Windows)

    Oracleデータベース監査ログをWindowsイベントログ(アプリケーション)に出力させます。
    また、データベースへのログイン・ログアウトについて、監査ログを出力する設定が必要です。

    1.SYSDBA権限でOracleデータベースに接続します。管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行してください。

    C:\> SQLPLUS sys/[sysのパスワード]@[インスタンス名] AS SYSDBA

    2.監査設定を変更します。
    以下のコマンドを実行してください。

    SQL> ALTER SYSTEM SET AUDIT_TRAIL='OS' SCOPE=SPFILE;
    システムが変更されました。

    3.新しいセッションについて監査設定を有効にします。
    以下のコマンドを実行してください。

    SQL> AUDIT CREATE SESSION;
    監査が成功しました。

    ※マルチテナント環境の場合、プラガブルデータベースへも実施してください。

    4.SQLPLUSを終了します。

    SQL> QUIT

    5.インスタンスのサービス再起動をします。インスタンスの再起動時には Oracleデータベースのサービスが一時停止します。
    以下にシングル構成での再起動の方法を示します。
    ※RAC環境の場合の再起動手順についてはOracle社に問い合わせてください。

    「スタート」-「管理ツール」-「サービス」からインスタンスサービス(表示名:OracleService<インスタンス名>)を再起動してください。