UNIX・Linux系ターゲットの前提条件

    UNIX・Linux系ターゲットの前提条件


    記事の要約

    UNIX・Linux系ターゲットには、以下の前提条件があります。

    ※ID管理が〇になっている項目は、ID管理の機能の前提条件になります。ログが〇になっている項目は、アクセスログ管理のログ自動収集機能、または、ログ自動収集機能で収集したアクセスログ(ログインログ・ログアウトログ・suログ・ログイン失敗ログ)で出力するレポートの前提条件になります。

    No

    条件

    対象機能

    ID

    ログ

    1

    SSHデーモンが起動状態である事。

    • OpenSSHで、SSHプロトコルバージョン2に対応している事

    2

    SSH認証方式は、プレーンテキストを用いたパスワード認証方式、または公開鍵認証方式である事。
    ※チャレンジレスポンス方式は未対応です。

    3iDoperationサーバからターゲットへのSSH接続で公開鍵認証方式を使う場合、ターゲットにログインするユーザの秘密鍵およびターゲットのホスト鍵はRSA暗号形式が使用できる事。


    4

    SSH認証の公開鍵認証方式用にiDoperation Web Consoleから登録する秘密鍵は、RSAの以下のフォーマットである事。
    ・OpenSSLのPEM形式
    ・OpenSSH形式
    ・PuTTY2形式 (PuTTY-User-Key-File-2)
    ・PuTTY3形式 (PuTTY-User-Key-File-3)

    ※Ed25519等のRSA以外の秘密鍵は登録できません。
    ※パスフレーズが設定されたOpenSSH形式の秘密鍵を登録する場合、他のフォーマットに比べ多少時間がかかります。
    ※TeraTermで生成したパスフレーズが設定されたOpenSSH形式の秘密鍵は登録できません。
     ssh-keygenコマンドを利用して生成するか、下記のコマンドでOpenSSLのPEM形式に変換してから登録してください。

    $ ssh-keygen -p -m pem -f <OpenSSH形式の秘密鍵ファイル名>



    5

    ターゲット側のSSHデーモンが使用する公開鍵ファイルのパスは「~/.ssh/authorized_keys」である事。

    ※iDoperationがターゲットにSSH用の公開鍵を登録するファイルは「~/.ssh/authorized_keys」から変更できません。

    6

    ID管理用、ログ収集用のアカウントとして、rootを利用出来る事。rootでのSSH接続が出来ない場合には、SSH接続出来るアカウントを別途用意し、suコマンドを実行してrootに切り替える事が出来る権限を付与する事。

    また、Linuxターゲットでsudoコマンドを使用する場合は、sudoコマンドの実行時にパスワードの入力が求められない事。

    ※suコマンドを実行してrootに切り替える事が出来るアカウントを用意する場合は、iDoperation専用のアカウントにする事を推奨します。
    ※sudoコマンドの使用はLinuxターゲット以外で対応していません。

    7

    rootが実行するコマンドを制限していない事。

    8

    OSのログを収集する場合は、wtmpとsyslogに指定した内容でサーバのローカルに出力され、指定した条件でローテートされている事。
    また、syslogはテキストで出力されている事。
    詳細は以下を参照してください。

    OS別の取得ログファイルとsyslogの前提条件
    ログローテートの設定

    -

    9

    FTPのログを取得する場合、製品デフォルトのFTPデーモンを利用している事を確認し、FTPによるアクセスがwtmpに出力されている事。
    詳細は『FTPの出力設定』を参照してください。

    -

    10

    ドメイン認証を行うLinuxを管理する場合、LinuxとActive Directoryがpam_krb5で認証連携している事。

    -

    11

    Linux/Unix系OSの文字コードは『文字コード設定』に記載されたものを設定している事。

    -

    OS別の取得ログファイルとsyslogの前提条件

    以下の前提条件があります。

    NoOSログ種類ログファイル名(*1)出力先フォルダ(*1)力内容syslog設定の前提条件
    1

    Red Hat Enterprise Linux,
    CentOS,
    Amazon Linux,
    Oracle Linux

    wtmpwtmp
    /var/log
    ログイン成功・ログアウト-
    syslogsecuresuコマンド実行成功/失敗ログの出力条件「authpriv.*」は、レポートに必要であるため、設定を確認する事。
    messagesログイン失敗ログの出力条件「*.info」は、レポートに必要であるため、設定を確認する事。
    2SUSE Linuxwtmpwtmp/var/logログイン成功・ログアウト-
    syslogmessagessuコマンド実行成功/失敗・ログイン失敗ログの出力条件「auth.notice;*.info」は、レポートに必要であるため、設定がされている事。
    3Solariswtmpwtmpx/var/admログイン成功・ログアウト-
    syslogmessagessuコマンド実行成功/失敗
    ログイン失敗
    ログの出力条件「auth.notice;daemon.notice;audit.notice」は、レポートに必要であるため、設定を実施する事。
    4AIXwtmpwtmpログイン成功・ログアウト-
    syslogsecuresuコマンド実行成功/失敗ログ出力条件「*.notice;*.info」は、レポートに必要であるため、設定を実施する事。
    failedloginfailedlogin/etc/security/ログイン失敗-
    5HP-UXwtmpwtmps/var/adm/ログイン成功・ログアウト-
    syslogsyslog.log/var/adm/syslogsuコマンド実行成功/失敗ログの出力条件「*.info」は、レポートに必要であるため、設定を確認する事。
    btmpsbtmps/var/adm/ログイン失敗-
    6Ubuntuwtmpwtmp/var/logログイン成功・ログアウト-
    syslogauth.logsuコマンド実行成功/失敗・ログイン失敗ログの出力条件「auth,authpriv.*」は、レポートに必要であるため、設定がされている事。

    (*1) ログ種類と出力内容を満たしている場合、出力先フォルダ、ログファイル名は変更可能ですが、出力先フォルダ、ログファイル名、ローテート識別子を含めたパスは80文字以内にする必要があります。

    ログローテートの設定

    ログローテートを設定する際は、以下の設定にしてください。

    No

    条件

    1

    一年に二度以上、ログローテートを実施する事。半年に一回以上実施する事。

    2

    ログローテートしたファイルを最低1世代格納する事。

    3

    ログローテートしたファイルは、同一のフォルダに格納する事。

    4

    ログローテートした第1世代のファイルは、圧縮しない事。

    FTPの出力設定

    FTPのアクセスを出力するためには、以下のデーモンでFTPサーバが動作している必要があります。

    No

    OS

    FTPデーモン

    その他条件

    1

    Red Hat Enterprise Linux,
    CentOS,
    Amazon Linux,
    Oracle Linux,
    SUSE Linux

    vsftpd

    vsftpdの設定でログイン・ログアウトをwtmpに出力している事。
    (デフォルト:出力しない)
    【設定方法】
    設定ファイル</etc/vsftpd/vsftpd.conf>で session_support=YESが設定されている事

    2

    AIX

    ftpd

    -

    3

    Solaris

    ftpd

    -

    4

    HP-UX

    inetd(ftpd)

    -

    5

    Ubuntu

    vsftpd

    vsftpdの設定でログイン・ログアウトをwtmpに出力している事。
    (デフォルト:出力しない)
    【設定方法】
    設定ファイル</etc/vsftpd.conf>で session_support=YES
    が設定されている事

    文字コード設定

    OSのシステム環境変数LANGは、以下の文字コードに設定してください。

    環境変数LANGが設定されていない場合や、これら以外の文字コードが設定されている場合は、そのOSの代表的な文字コードとなります。詳しくは備考を参照してください。

    No

    OS

    文字コード

    備考

    UTF-8

    EUC-JP

    SJIS

    1

    Linux

    ja_JP.UTF-8
    ja_JP.utf8
    UTF-8

    ja_JP
    ja_JP.eucJP
    ja_JP.EUC
    ja_JP.ujis
    japanese
    japanese.euc
    Ja_JP

    ja_JP.SJIS
    ja_JP.sjis
    japanese.sjis

    左記が設定されていない場合、環境変数LANGにUTF-8の文字コードが設定されていると判断する

    2

    AIX

    JA_JP
    JA_JP.UTF-8
    ja_JP.UTF-8
    UTF-8

    ja_JP
    ja_JP.IBM-eucJP

    Ja_JP
    Ja_JP.IBM-932
    Ja_JP.IBM-943
    Ja_JP.SJIS

    左記が設定されていない場合、環境変数LANGにSJIS-winの文字コードが設定されていると判断する

    3

    Solaris

    ja_JP.UTF-8
    UTF-8

    ja
    japanese
    ja_JP.eucJP

    ja_JP.PCK

    左記が設定されていない場合、環境変数LANGにEUC-JPの文字コードが設定されていると判断する

    4

    HP-UX

    -

    -

    -

    OS側の設定有無に関わらず、環境変数LANGにSJIS-winの文字コードが設定されていると判断する

    ※設定がされていない場合は、アカウント追加/変更で以下のいずれかの事象が発生する可能性があります。

    • アカウント追加/変更に失敗する
    • アカウント追加/変更に成功するが、マルチバイト文字が文字化け、または空文字になる。